インペリアル・オイル(NYSE:IMO)は先ごろ、カナダ国内の従業員6,000人のうち約 200人の削減を発表した。また、年内に採用する契約社員数も約450人削減した。原油価格の低迷を受けた経費削減策の一環。
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の感染拡大による世界的な原油需要の減少と原油価格の軟化により、石油エネルギー産業は打撃を受けている。石油各社は事業拡大計画を延期し、設備投資を削減して手元流動性を確保せざるを得なくなっている。
原油価格は年初来25%余り下落しており、特に通常、指標油種とされるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)を下回る水準で取引されるカナダ産原油は、依然として1バレル当たり35ドル割れで推移してカナダの石油産業を圧迫している。
カルガリーに拠点を置くインペリアル・オイルは1880年設立で、石油・天然ガスの生産、石油製品の精製、販売、石油化学事業などを主に手掛けるカナダ最大手の総合石油会社の1つ。また、石油最大手のエクソン・モービル(NYSE:XOM)が69.6%の株式を保有している。
エクソンも10月、人員削減を発表している。同社のダレン・W・ウッズ会長兼最高経営責任者(CEO)は、エネルギー業界の先行きが厳しいため、さらなる人員削減が必要との考えを示している。
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