全米不動産協会(NAR)が20人余りの専門家を対象に実施した調査によると、米国の住宅販売価格(中央値)は、2020年の前年比15.5%増に対して、21年は8.0%、22年は5.5%と伸びが鈍化する見通しだ。

 それでも、インフレ率は上回る見込みだ。最新データによると、20年のインフレ率は1.2%で、21年は1.7%、22年には2.0%に達するとみられている。

 NARの調査では、住宅ローンの30年物固定金利は、12月10日時点で2.71%だが、来年には3.00%に上昇し、22年には3.25%と予想されている。

 住宅ローン金利と販売価格が上昇する中、住宅の在庫は低水準が続いており、来年は住宅取得がさらに難しくなる可能性が高い。住宅着工件数は、今年の153万戸から来年は150万戸に落ち込み、22年に159万戸まで回復するとみられている。

 コロナ禍で在宅ワーク率は今年21%となったが、21年には18%に低下が見込まれている。それでも19年の6%からみれば3倍の水準だ。22年には12%に落ち着く見通しとされている。

 商業用不動産では、来年はオフィスとホテルの空室率が小幅低下するが、小売店舗の空室率はやや高くなるとNARでは予想している。

 米経済全体については、国内総生産(GDP)の成長率が、20年のマイナス2.7%から21年は3.5%のプラス成長に回復し、21年の年間失業率は6.2%を予想している。11月の失業率は6.7%だった。
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