電気自動車(EV)大手テスラ(NASDAQ:TSLA)は、いよいよ電動トラック「セミ(Semi)」の生産開始に近付いているのかもしれない。

 テスラは、自社のEV向けバッテリーを製造しているネバダ州スパークスで、セミの作業を担当する作業工程技術者や品質技術管理責任者などを募集している。試験的な生産ラインを構築する計画かもしれない。27日に予定されている2020年10‐12月期(第4四半期)の決算発表で、さらに詳しい状況を探ることになるだろう。

 テスラは17年11月にセミをおよそ2年で発売する計画を発表したが、19年7-9月期と20年1-3月期の決算発表時に生産延期を明らかにしてきた。20年6月にイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はセミの「量産」を電子メールで従業員に呼び掛けたが、7-9月期決算では「開発中」だとしてセミには2回しか触れなかった。

 テスラは当初、航続距離約500キロメートルのタイプは15万ドル、同800キロメートルのタイプを18万ドルで売り出すとしていた。マスク氏は昨年11月、1回の充電で800キロメートルは軽く走行でき、いずれ1,000キロメートル走ることができる大型トラックを目指していると語った。

 テスラはすでに、アンハイザー・ブッシュ、DHLグループ、ペプシコなどからトラックの予約注文を受けている。
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