米バイオ医薬品のオキュジェン(NASDAQ:OCGN)は、7日に普通株300万株を機関投資家に直接売り出して資金調達を行うと発表したが、8日の取引で株価が5日終値から3倍余りも跳ね上がった。

 8日の終値は、前週末10.56ドル(201.14%)高の15.81ドルで、出来高は7億1870万株(65日平均は7367万株)と大商いだった。

 300万株の売り出し価格は、5日終値よりも45.7%高い1株当たり7.65ドルに設定されたが、投資家は株式発行による希薄化を問題にしなかったようだ。

 オキュジェンは調達資金を一般事業目的に充てるとしており、同社の手元流動性は2019年末と比べると2倍以上の水準になる。

 オキュジェンは昨年12月、インドの製薬会社バーラト・バイオテックと提携し、バーラトが開発した新型コロナウイルスワクチン候補「コバクシン(COVAXIN)」を米国内で販売する権利を取得した。このワクチンはインドで緊急使用許可を取得しており、大手各社が開発したコロナウイルスに特有のスパイクたんぱく質を標的とするワクチンとは違い、ウイルス全体を標的とするワクチンなので、変異株がさらに出現した場合の切り札として期待されている。
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