イーロン・マスク氏が率いる民間宇宙企業スペースXは、衛星インターネットサービス「スターリンク(Starlink)」の試験運用を拡大し、潜在顧客からの予約を受け付けている。

 99ドルでスペースXのウェブサイト上にあるサービスに入ることができる。ウェブサイトでは、この予約は「完全に返金可能」だとしている。また、「予約金の預け入れはサービスを保証するものではない」との注意書きもあり、利用者の住所によって「注文の完了に6カ月以上かかる場合がある」としている。

 このサービスは、まず米国、カナダ、英国で提供され、予約する地域により2021年暮れ以降の開始を目指している。

 スペースXは昨年10月にスターリンクの公開試験運用を開始した。月額99ドルの利用料の他、専用キットを499ドル(送料込み)で提供している。キットにはWi-Fiルーターと衛星に接続するディッシュと呼ばれる端末装置が含まれる。

 スターリンクは、数千機の通信衛星を通じて衛星インターネット通信網を構築し、地球上のあらゆる場所に高速インターネットアクセスを提供する意欲的な計画で、米連邦通信委員会(FCC)は2019年にスペースXに対して1万1943機の通信衛星の打ち上げを許可している。スペースXは24年までに4425機の衛星を軌道上に乗せる予定で、すでに1000機余りを打ち上げている。

 スペースXが先週FCCに提出した文書によると、スターリンクは公開試験運用を開始して約3カ月で米国内外で1万人以上の利用者を集めている。

 マスク氏は9日、「それなりに良いキャッシュフローを予測できるようになった場合、スターリンクの新規株式公開(IPO)を行う」とツイートした。同氏は以前にも、スターリンクをスペースXからスピンオフ(分社化)してIPOを行う予定だと述べている。スターリンクは年間300億ドル以上を売り上げる可能性があるとも語っている。
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