ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン・グループは11日、傘下のソフトウエア事業カー・ドット・ソフトウエア・オーガニゼーション(Car.Software Organisation)が米マイクロソフト(NASDAQ:MSFT )と共同で、マイクロソフトのクラウドサービス「アジュール(Azure)」上に自動運転プラットフォーム(ADP)を構築することを明らかにした。世界規模で自動運転技術をさらに速やかに広げるよう、アジュールの計算能力とデータ処理能力を活用するとしている。

 ADPをアジュール上で運用することで、フォルクスワーゲン・グループのブランド全般の乗用車に対する高度運転支援システム(ADAS)と自動運転機能をより効率的に開発できると考えている。フォルクスワーゲンとマイクロソフトは「フォルクスワーゲン・オートモーティブ・クラウド(VW.AC)」について2018年から提携している。VW.ACを利用して、自動運転機能の試験や開発、搭載につなげている。このクラウドに接続した試作車が年内に路上試験を行い、22年には生産を開始する計画でいる。

 フォルクスワーゲン・グループでは、自動車のデジタル化を急速に進めており、25年までにデジタル化に270億ユーロ程度を投資して、車載ソフトウエアの内製率を現在の10%から60%にする予定でいる。
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