米電子決済サービスのペイパル・ホールディングス(NASDAQ:PYPL)のダン・シュルマン最高経営責任者(CEO)は11日の投資家説明会で、2020年末現在3億7700万件のアクティブアカウント数を今後5年間で7億5000万件に増やすという目標を掲げた。

 シュルマン氏は、解約数をさらに減らすことができれば、アクティブアカウント数がさらに純増すると語った。

 世の中がデジタルの枠組みに向けて動く中、生活のあらゆる要素が大きく変化してきており、ビジネスモデルが作り直されていると指摘した。その上で、新たな金融システムが生まれ、新たな決済のレールが敷設され、「ペイパルはその一部になる可能性がある」と述べた。

 ペイパルのデジタルウォレットは、決済、買い物、投資、金融サービスをまとめて提供するようになり、暗号資産(仮想通貨)や中央銀行のデジタル通貨を利用したポイント還元などの機能も組み込まれるという。また、株取引についても検討しており、高金利貯蓄プラットフォームを追加する可能性もあると述べている。

 一方、最高財務責任者(CFO)のジョン・レイニー氏はこの説明会で、今後5年間で1株利益(EPS)の年複利成長率(CAGR)が22%に、売上高のCAGRは20%になるとの見通しを示した。つまり、25年の売上高は500億ドルを上回ることになる。同氏はこの見通しは本業についてのみだと語った。2月3日に同社が示した21年度の売上高予想はおよそ255億ドルだった。
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