イーライリリー(NYSE:LLY)は15日、同社が開発した中和抗体「bamlanivimab(開発記号:LY-CoV555)」700ミリグラムと「etesevimab(同:LY-CoV016)」1400ミリグラムの併用療法で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と診断されて間もない高リスクの患者におけるCOVID-19に関連した入院および死亡が有意に減少したことを示す第3相臨床試験(治験)の新たなデータを発表した。
この治験(ランダム化二重盲検プラセボ対照試験)は、12歳以上の高リスクの軽度ないし中等度のCOIVID-19の患者769人が参加し、治験薬投与群511人とプラセボ(偽薬)投与群258人に無作為に分けられた。
治験薬投与群で認められた有害事象は4例で、プラセボ投与群では15例であった。すなわち87%のリスク低減が認められた。また、治験薬投与群では主要な副次的評価項目についても統計学上有意な改善が示された。
この第3相治験では死亡例が4例あり、すべてがCOIVID-19と関連したものと考えられたが、いずれもプラセボ投与群の患者だった。
イーライリリーは、これらの治験結果はこの併用療法に対する米食品医薬品局(FDA)と欧州医薬品局(EMA)の緊急使用許可(EUA)を裏付けるものだとしている。
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