米株式市場では、長期債利回りやインフレ期待の上昇が投資家の注目を集め、このところの波乱材料となっている。バンク・オブ・アメリカがファンドマネージャーを対象に先ごろ行った調査では、現在最大の懸念材料はインフレで、1年ぶりにコロナ禍から首位の座を奪った。

 だが、グッゲンハイム・インベストメンツのエコノミストらは、インフレ率は低下しており、今後も低く抑えられるとの見方を示している。

 先週発表された2月の消費者物価指数(CPI)統計では、2月末までの3カ月における(変動の大きい食料品やエネルギー品目を除く)コアのインフレ率は年率わずか0.7%で、1月末までの3カ月での同1.0%から低下している。これは過去数十年間で最も低い水準の一つだと指摘している。

 インフレは今後数年間も引き続き全般に抑えられ、米連邦準備制度理事会(FRB)が目標とする2%に届かない状態が続き、FRBは金融引き締め政策の開始を遅らせることができるとみている。

 このことは、前年比基準の影響で生じる雑音が今後数カ月でなくなれば証明されるとし、「2020年の景気後退(リセッション)の遅延効果が、コアのインフレの循環的要素に現れ始める」という。

 コアの個人消費支出(PCE)物価指数における大半の循環的構成要素が、リセッション後の弱まりをちょうど示し始めたところで、コアのインフレ率は実質GDP(国内総生産)に18カ月遅行するので、その影響が完全にみられるには数四半期かかるだろうと述べている。

 このところの米国債利回りの上昇を受け、特に利回り曲線の短期から中期にかけて、リスクは利回り低下方向に傾斜していると指摘した。
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