富士フイルムと富士ゼロックスを傘下に持つ持ち株会社の富士フイルムホールディングスは18日、富士フイルムのバイオ医薬品開発・製造受託会社(CDMO)であるフジフイルム・ダイオシンス・バイオテクノロジーズ(FDB)が2025年に米ノースカロライナ州中部にバイオ医薬品製造工場を開設すると発表した。
同社とノースカロライナ州政府は、州都ローリーの南にあるホーリースプリングスに工場を開設する総額20億ドルの計画を明らかにした。北米最大の末端間のバイオ医薬品製造施設となる。FDBは医薬品やワクチンの受託製造を行っている。
FDBはすでに、テキサス州カレッジステーション、と英国、デンマークに拠点を持っている。州政府が同日開示した情報によると、ノースカロライナ州はFDBに対して最大3350万ドルの補助金を支給することを承認した。その内およそ2000万ドルは、FDBの雇用創出と投資が一定水準に達することを条件としている。州政府は数千万ドルの追加補助金の拠出についても合意している。新工場での人員採用は2024年から28年にかけて行われる見通し。
FDBはノババックス(NASDAQ:NVAX)が開発する新型コロナウイルス感染症のワクチン候補薬について、原液の生産をノースカロライナ州とテキサス州の拠点で開始しており、量産体制を整える方針を示している。ノババックスのワクチン候補は、英国での第3相臨床試験で新型コロナウイルスに対して96.4%の有効性を示している。
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