農産物加工を手掛けるアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド (NYSE:ADM)は10日、約3億5000万ドルを投じて米ノースダコタ州スプリットウッドに大豆圧砕・精製複合施設を建設する計画を発表した。食品、飼料、再生可能燃料に対する需要増加に対応する。

 最先端の自動化技術を採用して、日量15万ブッシェルの大豆を処理するノースダコタ州では初めての大豆圧砕工場となる。大豆の主要生産地に戦略的に建設し、ADMの物流網を通じて米国内外の市場に製品を供給する。2023年の収穫期前の竣工を予定している。

 同社の農業サービス・オイルシード事業を統括するグレッグ・モリス氏は、「この画期的な新たなプロジェクトにより、ノースダコタの農業従事者と共に、再生可能ディーゼルなどの製品の低炭素原料を生産することで気象変動に対応する農業の役割をさらに進めることができる」と述べた。

 一方、同州のダグ・バーガム知事は、「この大豆加工工場はノースダコタの農業従事者にとってのゲームチェンジャーだ。この重要な作物を家庭にさらに身近なものにすることで付加価値を高め市場を拡大する一方で、まさにノースダコタにおいて、再生可能グリーンディーゼルなどの製品の生産も支えることになる」と歓迎した。
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