米バイオ医薬品大手バイオジェン(NASDAQ:BIIB)は16日、アルツハイマー病治療薬候補として抗タウ抗体「ゴスラネマブ (Gosuranemab)」(開発コード:BIIB092)を評価する第2相臨床試験で、主要評価項目を達成できなかったことを発表した。この結果に基づき臨床試験を中止し、ゴスラネマブの臨床開発は打ち切ることになる。

 アルツハイマー病および軽度のアルツハイマー病認知症による軽度の認知機能障害のある患者を対象としてベースラインから78週間目の臨床認知症評価尺度(CDR-SB)をプラセボ(偽薬)を比較する二重盲検対照試験で、認知機能指標ADAS-Cog13や日常生活動作指標ADCS-ADLなどの評価項目がいずれも未達に終わった。78週目時点のタウたんぱく質の沈着を調べるPET(陽電子放射線断層撮影)検査で、統計学上有意な治療効果が認められなかった。ゴスラネマブの忍容性は良好で、安全性についても従来の分子研究と一致していた。

 バイオジェンの研究開発責任者、アルフレッド・サンドロック・ジュニア氏は、この結果は残念だが新規開発はまっすぐな道筋ではないことは承知しているとして、アルツハイマー病に対する他の抗タウ抗体など神経化学薬の開発を続けると述べた。

 バイオジェンは今月7日、抗アミロイドβ抗体薬「アデュカヌマブ(Aducanumab)」についてアルツハイマー病治療薬としての迅速承認を米食品医薬品局(FDA)から受けている。
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