資産運用会社最大手のブラックロックは、欧州株式に対して強気に転じている。

 同社のグローバルチーフ投資ストラテジスト、ウェイ・リー氏は、コロナ禍後の経済活動再開が極めて力強い広がりをみせていると評価している。

 ブラックロックは7日発表した2021年の中間見通しで今後6〜12カ月について、米国株式に対する見通しを「ニュートラル」に引き下げ、日本株式については「ニュートラル」に上方修正した。さらに、欧州株式と物価連動債については「オーバーウエイト」に格上げした。

 リー氏は、米国株式は成長の加速がピークに達しているが、欧州と日本が米国に追い付いてきていると指摘している。「米国株式市場を押し上げる道筋は狭まってきている」という。

 今後数年間でインフレが上昇し、米連邦準備制度理事会(FRB)の政策対応は「一段と控え目なもの」になり、「当面の間」は実質金利がマイナスか低い状態が続く、と同社投資研究所のジーン・ボイビン所長は述べている。

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