アルビレオ・ファーマ(NASDAQ:ALBO)が開発した小児うっ滞性肝疾患の経口治療薬「Bylvay」(一般名:Odevixibat)について、欧州医薬品局(EMA)は19日に、米食品医薬品局(FDA)は20日にそれぞれ承認した。

 Bylvayは、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)に伴う強い痒み(そう痒感)の一次治療薬としてFDAに承認され、これを受けてアルビレオはただちに発売を進めるとしている。

 2008年にアストラゼネカ(NASDAQ:AZN)からスピンアウト(分社化)して設立されたアルビレオは、Bylvayを胆管閉鎖症およびアラジール症候群の治療薬としても試験を行っている。

 PFICは患者数が極めてまれな疾患(希少疾患)で、遺伝子の変異を原因として5万人から10万人に1人程度の割合で生まれながらに肝機能の障害を伴い、治療をしなければ肝不全となり、30歳以前に死に至ることが多い難病。肝機能の低下による強いそう痒感で、集中力の喪失や熟睡できないなど生活の質(QOL)が著しく損なわれる。

 肝移植を含むさまざまな治療法が承認されているが、そう痒感に対する治療薬が求められていた。Bylvayの服用により、肝移植の必要が少なくできるかどうかは、まだ分からない。
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