ブリストル・マイヤーズ・スクイブ(NYSE:BMY)は2日、抗悪性腫瘍治療薬イストダックス(一般名:ロミデプシン)について、米国での末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)への適応を取り下げた。
イストダックスは、2011年に現在ブリストル・マイヤーズの完全子会社となっているセルジーンが米食品医薬品局(FDA)から、全身治療歴のあるPTCL成人患者の単剤治療薬として迅速承認を受けたヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害薬。この迅速承認は、全奏効率(ORR)の代用評価項目に関する有効性を評価した2つの臨床試験に基づいたもので、確認試験の実施を条件としていた。
ブリストル・マイヤーズでは、PTCLに対する第一選択療法として、ロミデプシンとCHOP療法(抗がん剤シクロフォスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチンと副腎皮質ホルモン、プレドニゾロンの組み合わせ)の併用とCHOP療法単用を比較する確認第3相臨床試験を行ったが、主要評価項目である無増悪生存率の優位性は認められなかった。
この結果に基づいて、ブリストル・マイヤーズ・スクイブは、米国市場においてイストダックスのPTCLに対する適応を撤回した。
イストダックスの、全身治療歴のある皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)への適応は引き続き有効だとしている。
ロミデプシンは、日本では再発または難治性のPTCLに対する適応が2017年7月に承認されている。
-0-