米製薬大手メルク(NYSE:MRK)は24日、成人の難治性あるいは原因不明の慢性咳嗽(せき)に対する治療薬「リフヌア(LYFNUA)」(一般名:ゲーファピキサントクエン酸塩)の販売承認申請について、米食品医薬品局(FDA)が非承認通知(CRL、審査完了通知)を発行したと発表した。
メルクによると、FDAはCRLでこの治療薬の有効性の測定に関する追加情報を求めている。しかし、ゲーファピキサントの安全性に関わるものではないと同社はしている。リフヌアは、20日に日本で製造販売を承認されている。選択的P2X3受容体拮抗薬として世界で初めて承認された。
FDAによるCRLの発行は、同様の作用機序のあるP2X3受容体拮抗薬「BLU-5937」を開発している米ベルス・ヘルス(NASDAQ:BLU)にとって追い風になる、とHCウェインライトのアナリスト、アンドリュー・フェイン氏はみている。P2X3受容体拮抗薬の開発競争でベルス・ヘルスが一歩先んじていると同氏は評価し、投資判断を「バイ」に据え置き、目標株価を14ドルとしている。
ベルス・ヘルスの25日終値は、前日比0.34ドル(6.01%)高の6.00ドルだった。
ベルス・ヘルスは昨年12月、BLU-5937の第2相臨床試験で主要評価項目について統計学的に有意な結果が得られたと発表した。
一方、ドイツのバイエルも昨年9月、開発中のエリアピキサント(Eliapixant)が慢性咳嗽に対する第2相臨床試験で主要な有効性を達成したことを明らかにしている。
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