世界中で急速に感染が拡大したオミクロン株に特化した新型コロナウイルスワクチンの出荷は、予定した今年3月末よりも数週間送れる見通しとなっている。

 米製薬大手ファイザー(NYSE:PFE)とこのワクチンを共同開発している独ビオンテック(NASDAQ:BNTX)のウグル・サヒン最高経営責任者(CEO)は17日付の独ビルト紙(電子版)のビデオインタビューで、データ収集が予定よりも遅れているため、出荷を延期せざるを得ないと語った。両社は今年1月25日、このワクチンの臨床試験を開始したと発表している。

 オミクロン株の感染拡大が峠を越えたとされる国々もある中で、このワクチンが利用できるようになった段階で、その必要性について再評価するとしている。

 今後新たな変異株が出現して必要とされる場合には、新しいワクチンを設計できるとして、「この(感染拡大の)波が終わったなら、(ワクチン開発を)再開できないということではない」とサヒン氏は語った。
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